取引先へこちらから訪問する際にしっかりとした敬語を身に付けておかなければ失礼にあたりますし、最悪の場合、取引中止などということもありえます。取引先への挨拶はこちらの印象を左右する重要なものなので、しっかりと身に付けて行ってください。
取引会社への訪問時の挨拶
受け付けで取り次いでもらう場合
×15時から○○さんと約束している者ですが
〇15時から○○さんとお約束している○○社の佐藤と申しますが
この時に注意していただきたいポイントは、自分を名乗る場合、申しますという言葉を使うことです。これにより、相手に丁寧な印象を与えることができます。
取引先の初対面の相手の挨拶
×どうもはじめまして。
〇初めてお目に掛かります。
どうもという言葉は非常に軽い印象を与えてしまいます。ビジネスシーンで、どうも、という挨拶は控えた方が良いですね。
遅刻してしまった場合
×すみません遅れました。
〇申しわけございません。道に迷ってしまいまして。
わざと遅刻するわけはないので、しっかりと謝りましょう。その際には、申しわけございませんという言葉と同時に、なぜ遅れたかを一言付け加えると良いでしょう。
知っている相手に挨拶する場合
×お疲れ様です。この前はありがとうございます。
〇お世話になっております。先日はありがとうございました。
ビジネスシーンで、お世話になっておりますという言葉は必須ですので押さえておきましょう。丁寧に言いたい場合この前という言葉は控え先日という言葉に置き換えましょう。
自分の上司を紹介する場合
×佐藤部長です。
〇弊社の部長の佐藤でございます。
当社という言葉でも大丈夫です。ちなみに、弊という言葉はへりくだっているニュアンスがあります。
名刺交換をする際
×こういうものです。
〇私、○○食品の佐藤と申します。
この場合わたしはワタクシと言いましょう。自己紹介をする際にフルネームでいうと、さらに丁寧な印象を与えることができます。
相手の名刺をもらう場合
×いただきます。
〇頂戴いたします。
いただくという言葉も間違いではないのですが、もう少し格式を挙げた言い方をすると頂戴という言葉になります。名刺交換の際にこの言葉を覚えておくと非常に良いです。
相手の名前の読み方がわからず困った場合
×なんて読むんですか?
〇どのようにお読みしたらよいでしょうか。
別の言い方として、読み方を教えていただけますか?などという言い方もあります。
自分の名前の読み方を尋ねられた
× ○○です。
〇 ○○と申します。
ビジネスシーンの挨拶では、申しますという表現を非常に使いますので覚えておいてください。
名刺が切れてしまっている場合
×忘れてきてしまいました。
〇あいにく名刺を切らしておりまして。
名刺を切らしておりまして。という言葉は決まり文句のようなものです。いざ名刺を切らしているときに焦らないように覚えておきましょう。
手土産を渡す場合
×これをよければ食べてください。
〇こちらを皆様でお召し上がりください。
相手にお土産を渡す場合は「これ」を「こちら」に変えます。召し上がるという言葉は食べるの尊敬語として使われます。
話を終える場合
×では終わりますか
〇本日はありがとうございました。
相手方との話を終える場合には、過去形を使うことが一般的です。この場合は、ありがとうございますではなくありがとうございましたになります。
次回の約束をする場合
×次はいつにしましょうか?
〇次回の打ち合わせのご都合の良い日を教えていただけますか?
次という言葉を改まって言う場合、次回という言葉になります。
話し合いをした相手に感謝を伝える場合
×大変参考になりました。
〇貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
参考という言葉を使いがちですが、目上の人に、参考という言葉を使うのは失礼にあたります。
帰る際に見送りをしてくれた時に言う言葉
×わざわざありがとうございます。
〇ご丁寧にありがとうございます。
わざわざという言葉を使ってしまう人はよくいるかもしれません。わざわざという言葉は特にしなくても良いことをした場合に使う言葉ですので、これを相手に使ってしまうということは失礼にあたりますので気をつけてくださいね。
相手の会社から帰る場合
×さようなら
〇失礼いたします。
さようなら、は相手に対する敬意が伝わりません。相手が目上の人ということもあり得るでしょう。ですのでこの際は、失礼いたしますという言葉を使います。
急に取引会社の会社に尋ねるに使うべき敬語
アポなしで取引先の会社に寄る場合
×近くを通ったので
〇お近くまでまいりましたので
基本的に突然の訪問は負担をかけてしまう方が大きいです。受け付けがある場合はお取り次ぎいただけますか?と丁寧に伝えましょう。
アポなしで取引先の相手に寄ったが、担当者が不在だった場合
×また来ます。
〇さようでございますか。日を改めてよく買います。
「参る」も「うかがう」も謙譲語ですが、伺うという言葉に関しては相手を高める印象があります。
伝言を残す場合
×佐藤がきたとお伝えください。
〇佐藤が伺ったとお伝えいただけませんでしょうか?
こちらからお願いする場合は、より丁寧に言う必要があります。くださいと言うと相手に行動を促すような言葉になってしまいますが、いただけますか?というと尋ねる形になるので非常に丁寧な言葉となります。
急な訪問にもかかわらず取引先に担当者がいた場合
×こんにちは。
〇いつもお世話になっております。
ある程度顔見知りの相手でも急な訪問は、負担をかけることになります。こんにちはという挨拶よりもいつもお世話になっておりますの方がより丁寧ですね。
急な訪問について謝罪する場合
×いきなりすみません。
〇突然お邪魔して申しわけありません。
この場合すみませんだと少し軽すぎますので、申しわけありません。または申しわけございません。などといつもより丁寧に謝りましょう。お邪魔という言葉は訪問時の挨拶としてよく使われますので覚えておいてくださいね。
急な訪問後、帰る場合
×失礼します。
〇次回はご連絡してから伺います。
相手にたいして、連絡を入れるという言葉を使うと失礼にあたりますので、連絡をするという形にしてください。
そこそこよくしゃべる相手の会社の担当者への挨拶
×お疲れっす!
〇いつも大変お世話になっております。
相手の会社でわりと顔見知りの担当者に会うと緊張が解け挨拶が軽くなりがちですが、こういう場面こそ丁寧に挨拶をしておきましょう。
たまたま外で顔見知りの社外の人と会った時の挨拶
出会った時の挨拶
×奇遇ですね。
〇奇遇でございますね。どちらまでお出かけでいらっしゃいますか?
特に親しくない目上の方にあった場合は、丁寧に挨拶して立ち去ることが相手にも自分にも負担をかけることがありません。
近くまで同行することになった場合
×そこまで一緒に行きましょう。
〇そちらまでご一緒させていただけませんか?
いただけませんか。という言葉を使うとすごくやさしい言葉遣いになります。させてください。と言い切ってしまうと相手の意向を無視してしまう形になりますので避けた方が良いでしょう。
別れの挨拶
×では。
〇またお会いできる日を楽しみにしております。
立ち去る時は「楽しかった」などという言葉を一言添えると気持ちが伝わって良いですね。
取引会社への訪問時の挨拶まとめ
取引相手に与える印象は今後のビジネスを左右するものに繋がりかねません。丁寧な印象を与えておくことで今後のビジネスチャンスにも繋がりますしあなたとの信頼関係もグンと上がります。
相手に失礼のないように取引先の会社へ訪問してくださいね。
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